腕や体のしみに市販薬は使える?
腕や体などにできたしみも市販薬を使用することで、薄く目立たなくすることができます。
しみの原因は主に、肌に沈着したメラニン色素です。メラニン色素は紫外線を浴びることなどによって、肌の奥にあるメラノサイトという細胞から生成されます。
市販薬によって過剰なメラニンの生成を抑制したり、沈着したメラニン色素を体外へ排出する作用が期待できます。
顔以外に現れるしみの特徴|体・背中・腕のしみ
しみは顔だけでなく、体や背中、腕などにもできることがあります。しみはいくつかの種類に分かれており、その原因も種類によって異なります。
種類 | 原因 | よく出る部位 |
---|---|---|
老人性色素斑 | 肌に蓄積されたダメージなど |
あらゆる部位 |
炎症後色素沈着 | にきびや怪我、やけどや虫刺されなど | 炎症箇所 |
そばかす(雀卵斑) | 遺伝による体質など | 顔・背中・胸元・肩・腕など紫外線に当たりやすい場所 |
肝斑(かんぱん) | 女性ホルモンの乱れ | 顔(特に頰) |
花弁状色素斑 | 日焼けなどの刺激 | 背中・腕・肩 |
背中のしみの特徴
老人性色素斑と呼ばれる、いわゆる加齢とともに現れやすくなるしみは体のどこにでも現れます。
しみが現れる体の部位の中でも、背中のしみは他の部位と異なる特徴があります。
背中のしみで特徴的なのが花弁状色素斑です。海水浴などで強い日光を浴び、過度に日焼けをすることで生じやすくなります。
しみの周囲がそばかすよりも大きくギザギザしていて、肩から背中にかけて花弁状にしみが現れることからその名がついています。基本的な治療法は一般的なしみ(老人性色素斑)と同じです。
腕や体のしみに特徴はある?
腕や体に現れるしみは、老人性色素斑・そばかす・炎症後色素沈着・花弁状色素斑など、さまざまな種類が現れる可能性があります。
そのため、腕や体にしみができたからといってどの種類のしみというのを特徴で区別するのは難しいです。
しかし、腕や体にできるしみも顔にできるしみと同様に市販薬で改善することができます。
腕や体のしみに効く市販薬|おすすめの選び方
腕や体のしみに効く市販薬を選ぶときは、薬の成分や内容量・服用回数といった点を基準にして選ぶとよいでしょう。
なお、しみに効く市販薬を購入する際は、効能効果に「しみによる色素沈着」と明記されているものを選びましょう。
成分
しみに効く市販薬を選ぶときは、有効成分にビタミンC(アスコルビン酸)やL-システイン、ビタミンB6・B12などが配合されたものが適しています。
■ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンC(アスコルビン酸)には、既に肌に沈着したメラニン色素を無色化し、新しいメラニン色素の沈着を緩和する働きがあります。
■L-システイン
L-システインには、メラニン色素の生成をおさえ、体外への排出をうながす働きがあります。
■ビタミンB6・B12
ビタミンB2は、皮膚・粘膜の正常な働きを助けます。
ビタミンB6は、皮膚や粘膜の正常な働きに加え、たんぱく質からのエネルギーの産生を助けます。
内容量・服用回数
同じ効能効果を持つ薬であっても、薬によって1日の服用回数は異なります。
薬を飲む回数をなるべく減らしたい方は1日の服用回数が少ない薬を選ぶなど、自身のライフスタイルに合わせて薬を選択するのもよいでしょう。
また、薬が自分に合うかまず試してみたい場合は内容量が少ないものを、こまめに市販薬を購入するのが手間と感じる場合は内容量が多いものを選ぶのもよいでしょう。
なお、しみの改善には時間がかかるため、毎日の生活のなかで続けやすいものを選ぶことをおすすめします。
しみに効く市販薬|体・背中・腕のしみに使える
体や背中、腕のしみに効果がある市販薬を紹介します。
ホワイトシャインLC 180錠【第三類医薬品】
ビタミンCとL-システインが肌に沈着したメラニンを無色化し、新しいメラニンの生成を抑制します。ビタミンB2とB6が肌のターンオーバーを促進し、ビタミンEが血行を良くします。パウチ型で持ち運びやすく、1日2回の服用で済むことが特徴です。
ホワイトシャインLCは、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師に無料で相談ができます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談できるため、安心して薬を使用することができます。
しみやそばかすに効く市販薬については、以下の記事で詳しく解説しています。しみやそばかすの改善に適した薬の選び方についても詳しく解説しています。
肝斑にはトラネキサム酸が配合されたものを
肝斑は、両頬に左右対称に広がってできる薄茶色のしみの一種です。
肝斑が疑われる症状がある場合で、肝斑に効く市販薬を探しているときは、トラネキサム酸が配合されたものが適しています。トラネキサム酸には肝斑を改善する効果があります。
なお、肝斑に効く市販薬を選ぶときは、効能効果に「肝斑」と記載のあるものを選びましょう。
肝斑に効く市販薬については、以下の記事で紹介しています。
自宅でできるしみ対策
普段の生活の中でできる、しみ対策について解説します。しみを薄くし、新たなしみを作らないように気を付けましょう。
紫外線を防ぐ
紫外線はしみの原因のひとつです。紫外線は日差しの強い夏だけでなく、1年にわたって影響を及ぼします。
日焼け止めや日傘などを使って紫外線を防ぎましょう。できるだけ長袖を着用し肌の露出を減らすと効果的です。
肌を保湿する
肌が乾燥していると肌のバリア機能が低下して、紫外線によるダメージを受けやすくなってしまいます。毎日の洗顔後に保湿剤などで保湿するようにしましょう。
顔以外の部位でも保湿剤を利用するとより効果的です。
特に唇はダメージを受けやすいため、紫外線を防止する効果があるリップクリームなどでケアすると良いでしょう。
ストレスを溜めない
ストレスは肌の老化の原因となる活性酸素を増やします。しみだけでなく、しわなどの原因にもなるため注意しましょう。
また、ストレスは女性ホルモンのバランスを乱し、肝斑の原因にもなります。運動や趣味など自分にあったストレス解消法を見つけてください。
睡眠をしっかりとる
睡眠不足は肌にとって良いことはありません。規則正しい生活習慣は活性酸素の増加を抑え、肌のターンオーバーを促し、女性ホルモンのバランスを整えます。
休日につい夜更かしをしてしまうと、睡眠のリズムを崩し、睡眠不足の原因となるため注意しましょう。
毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることを心がけると体内時計が調整され、規則正しい睡眠のリズムを作ることができます。
腕や体のしみは皮膚科で治療することもできます
体や背中、腕のしみは市販薬で薄く目立たなくすることが期待できます。
しかし、市販薬を使用しても満足できる効果が感じられない場合は、レーザー治療やケミカルピーリングと呼ばれる治療法もあるため、皮膚科で相談してみてください。