膣カンジダ用塗り薬の正しい塗り方
期待された薬の効果を引き出すためには、薬を正しく使用することが重要です。
膣カンジダの治療薬は塗り薬と膣錠の2種類あり、再発であれば市販薬で治療をすることができます。市販の塗り薬や膣錠については、以下の記事で紹介しています。
塗り薬の正しい塗り方について解説します。
STEP1
使用前に入浴をするか、もしくはぬるま湯等で患部を綺麗に拭き取りましょう。
STEP2
手指を石鹸で綺麗に洗い、適量を患部に塗ります。
使用する薬の量は、薬によって異なります。
市販の塗り薬を例にとると、大正製薬から販売されているメディトリートクリームは、使用量について以下のように書かれています。目安としてご参考にしてください。
患部の直径が約6cmの場合、人差し指の第一関節ぐらい(約2cm)を手にとり、患部よりやや広めに塗り広げます。手のひら(約8cm程度)に広げるぐらいのイメージです。
STEP3
薬を使用したあとは、患部に触れた手指を石鹸でしっかり洗いましょう。
塗る範囲について
膣カンジダの塗り薬を使用する際は、症状がある部位よりも少し広めに薬を塗るようにしましょう。ただし、使用できる範囲はあくまで外陰部になります。外陰部は膣の入り口の周りの部位をさし、膣内は含まれません。
また、膣の中にもかゆみを感じていたり、おりものの症状がある方は、必ず膣錠を併用してください。おりもの等の膣内症状がなく、外陰部の症状(発疹、かゆみなど)のみの場合でも、膣内にカンジダ菌が増殖している可能性があるため、膣錠との併用が望ましいです。
塗る回数について
膣カンジダの塗り薬は1日2〜3回を目安に使用しましょう。
ただし、薬によって異なる可能性もあるため、詳しくは添付文書で確認しましょう。
膣カンジダ用塗り薬を使用する時の注意点
膣カンジダ用の塗り薬を使用する時は次のことに注意しましょう。
いつまで塗ればいい?
膣カンジダの塗り薬は、使用期間の目安は6日間ですが、症状がなくなったら使用を終了しても問題ありません。
一方膣錠は症状が消えても、原因となるカンジダ菌を鎮めるため、必ず6日間は薬を使い切る必要があります。
ただし、添付文書に記載された使用期間をご確認の上、症状が改善されない場合やなくならない場合は早めに医療機関を受診しましょう。
生理中は使用できません
途中で生理が始まってしまった場合は、薬の使用を中止する必要があります。
生理が原因で治療を最後までおこなえなかった場合は、生理が終わった後に完治しているかを病院で検査してもらいましょう。
膣カンジダの治療薬を使用する場合は、基本的に生理予定日を考慮して使用を開始することをおすすめします。
症状が良くならない場合は?
膣カンジダの塗り薬を6日間使用しても症状が治らない場合、もしくは3日間使用しても症状が改善しない場合は、薬の使用を中止し、病院を受診するようにしましょう。
別の疾患が原因になっている可能性があるため、まずは病院で検査を受けて原因を特定しましょう。
膣カンジダは塗り薬だけで治る?
膣カンジダの再発治療薬は塗り薬と膣錠の2種類あり、おりものの異常や膣内のかゆみには膣錠を、外陰部の強いかゆみには塗り薬を使用します。ただし、基本的に症状が外陰部のみであったとしても、カンジダ菌が膣内で増殖している可能性があるため、塗り薬と膣錠の併用が望ましいです。
塗り薬とあわせて使える膣錠
メディトリート【第一類医薬品】
有効成分 | 用法・用量 | 内容量 |
---|---|---|
ミコナゾール硝酸塩 |
1日1回1錠を就寝前に挿入 |
6錠 |
ミコナゾール硝酸塩を配合した膣カンジダ再発治療薬です。小型の坐剤で、人肌の温度で薬が溶けるため、スムーズに膣の奥まで挿入しやすいです。有効成分が広がっていき、膣内のカンジダ菌を殺菌します。
エンペシドL 6錠【第一類医薬品】
有効成分 | 用法・用量 | 内容量 |
---|---|---|
クロトリマゾール |
1日1回1錠を挿入(就寝前が望ましい) |
6錠 |
クロトリマゾールを配合した膣カンジダ再発治療薬です。エンペシドLは発泡錠と呼ばれるタイプの錠剤です。水分を含むと発泡しながら崩壊し、有効成分が広がっていき、膣内のカンジダ菌を殺菌します。
オキナゾールL100【第一類医薬品】
有効成分 | 用法・用量 | 内容量 |
---|---|---|
オキシコナゾール硝酸塩 |
1日1回1錠を挿入(就寝前が望ましい) |
6錠 |
オキシコナゾール硝酸塩を配合した膣カンジダ再発治療薬です。アーモンド型で、挿入後に膣外へ脱落しにくい膣錠となっています。
膣錠の入れ方や入れ方のコツ、注意点については以下の記事をご参考にしてください。